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ストレス対策に欠かせないのは「睡眠」

2020年は、春先から前代未聞の出来事が続き、なかなかものごとが上手く運ばず、苦労された方も多いのではないでしょうか。

ストレスが強くなると、いろんなことが気になって、眠れなくなることがあります。1日や2日ならまだしも、それが何日も続いていたら要注意です。実は、睡眠不足はメンタルダメージと深い関係があるからです。

睡眠負債が心身に与えるダメージとは

睡眠負債の蓄積による影響は大きく、循環器機能、免疫機能、代謝機能、消化器機能など健康リスクが上昇することがわかっていますが、特に覚えておきたいのが脳機能への影響です。

睡眠が不足すると、認知機能をつかさどる前頭連合野や、感覚処理や運動をつかさどる頭頂連合野の機能がまず低下します。

特に前頭連合野は人を人たらしめる部分であるため、この働きが低下することで、集中力・注意維持、記憶・学習・認知機能、感情抑制機能、創造性・論理的思考、意欲、自己評価が低下しがちになります。そして抑うつ症状のリスクが上昇し、精神性ストレスが蓄積しやすくなります。

要するに、イライラしやすくなるなど精神的に不安定な状態にもなりやすく、仕事や社会生活、人間関係の調整がうまくいかなくなる可能性が高まるわけです。そのような状態が続いた結果、うつ病に発展するリスクも高まります。

嫌なことがあったせいで眠れなくなるのに、それが引き金になって、もっと嫌な状態を引き寄せやすくなるなんてひどいですね。

記憶と睡眠の関係

「そんなこと、寝たら忘れてるよ!」「嫌なことがあったらさっさと寝ちゃえ!」と言われたことはありませんか。実際に翌朝スッキリ目覚めて、前日のいやなことが気にならなくなっていたという経験をされたかたもいらっしゃるのではないでしょうか。

睡眠にはノンレム睡眠とレム睡眠があり、交互に出現しているというのはすでにご存知だと思います。

関連記事:意外と知らないレム睡眠/ノンレム睡眠のメカニズム

記憶と睡眠には深い関係があり、それらはノンレム睡眠とレム睡眠にも関わっています。ここで注目したいのは、ノンレム睡眠の効果です。

ノンレム睡眠には不要な記憶の消去、またはその強さの低減、そしてストレスを消去する役割のほか、学習による知識(宣言記憶)の定着に関わっているとわかっています。一方のレム睡眠は、自転車や車が運転できるといった技能に関する記憶(手続き記憶)を定着させたり、記憶を思い出すためのインデックス作りが行なわれていると考えられています。

嫌なことはさっさと寝て忘れよう!

嫌なことが起きたとき、どうして起きたんだろう、何か他にできたんじゃないかなど、何度も思い出しては考えてしまいがち。でもサクっと寝てしまったほうが、嫌なことそのものの記憶やストレスが低減する可能性が大なんですね。

逆に考えすぎて睡眠負債が蓄積すると、さらにメンタルの状態が悪化する怖れがあることはすでにご紹介した通り。

ストレスの原因から逃れられなくても、しっかり睡眠を取っておくことで、ストレスに負けないメンタル作りが可能だと覚えておきましょう。

<参考文献>

日本睡眠改善協議会 基礎講座 睡眠改善学 第2版(ゆまに書房)

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