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意外と知らないレム睡眠/ノンレム睡眠のメカニズム

なぜ人間には睡眠が必要?人間が獲得した睡眠の性質5つ」の記事では、人間の睡眠に「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」があることをお伝えしました。

巷の睡眠ネタでもよく耳にするワードですが、実は正確な知識を知っている人はそれほど多くないはずです(私もwearaを開発するなかで初めて知る話がたくさんありました…)。

そんな意外と知られていない「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の正しいメカニズムについて学びましょう。

 

左右に眼球が急速に動くから「レム睡眠」

入眠するとまずノンレム睡眠に入りますが、その後レム睡眠が始まります。

このとき、脳波はノンレム睡眠の段階1(覚醒に近い浅い眠り)に似た波形を示す一方、筋肉の緊張は低下します。

そして、眼球が左右に急速に動く眼球運動(Rapid Eye Movement)が始まります。レム睡眠の「レム」は、この「Rapid Eye Movement」の頭文字(REM)から取った言葉なのです。

レム睡眠時は大脳がある程度活性化し、夢を見ることが多いタイミングです。また、記憶が整理されているときでもあります。

 

睡眠段階1〜4に分けられるノンレム睡眠

レム睡眠に対し、急速眼球運動が見られないのがノンレム睡眠(Non Rapid Eye Movement)です。

ノンレム睡眠中は大脳が休息するため、脳波はゆっくりとした波になるのが特徴です。

人間の睡眠にはノンレム睡眠が多いのですが、それは他の動物に比べて脳が極端に発達しているため。

そのため、ノンレム睡眠は哺乳類など一部の高等動物によく見られる一方、下等動物はレム睡眠が多いと言われています。

さらに、ノンレム睡眠は睡眠の深さによって段階1〜4に分けられます。

 

段階1:うとうと状態

声をかければすぐに目覚める程度の最も浅い睡眠。段階1の状態では半数近くの人が眠りの自覚が薄いと言われているが、脳の働きは覚醒時に比べると極端に低下している。

段階2:中程度の眠り

軽く寝息を立てているような状態で、睡眠は比較的安定している。しかし、耳から入る情報はキャッチできている。

段階3・4:徐波睡眠(深睡眠)

脳波の振幅が高く、遅い波の示すため「徐波睡眠」と呼ばれる。騒音や刺激があっても目覚めるのは難しい。人間は活動時間が長いため、深いノンレム睡眠である段階3・4の時間が長い。

 

レム睡眠とノンレム睡眠は交互に出現

「質のいい睡眠を取りたいから、深い眠りであるノンレム睡眠の段階3・4だけにしたい!」と感じる人もいるかもしれませんが、残念ながらそれは不可能です。

なぜなら、人の場合、レム睡眠とノンレム睡眠は一連の流れで交互に出現するからです。

正常な睡眠状態であれば、まず最初にノンレム睡眠の段階1から始まり、次に段階2→段階3・4が現れます。

そして、ノンレム睡眠が続くとレム睡眠が出現します。この一連のサイクルを「睡眠周期」と呼びます。

睡眠周期は一晩で3〜5回繰り返されますが、ノンレム睡眠の段階3・4は睡眠の前半に集中して出現するのが特徴です。一方、睡眠の後半にはノンレム睡眠の段階2やレム睡眠が多くなります。

「それなら深い睡眠が集中する前半だけ寝ておけばOK?」

いえいえ、それも間違い。大脳や肉体を休ませる深睡眠が多く現れる前半の睡眠は大事ですが、睡眠の後半でもレム睡眠時に記憶を整理したり定着させたりしています。どちらも体にとっては大切な眠りなのです。

 

参考文献:

竹内由美「睡眠コラム vol.2」睡眠コンソーシアム事務局,p.19-20

竹内由美「睡眠コラム vol.3」睡眠コンソーシアム事務局,p.15-16

白川修一郎「命を縮める『睡眠負債』を解消する 科学的に正しい最速の方法」祥伝社,2018年,p.24-32

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