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グリーンエクササイズで前向きに! 脳内スイッチをうまく切り替える方法

悩みを抱えている時や落ち込んでいる時、何もやる気が起きず、一人で閉じこもりがちになってしまう方は多いのではないでしょうか? そんな時は、考えたくなくても繰り返し悩みが頭に浮かんできてしまいますよね。

実は、これは私たちの気のせいではなく、医学的に“反芻”と呼ばれる状態。脳の活動が影響しているのです。

けれども安心してください。この悩みが頭の中をぐるぐる回る脳の状態は、自然の中で体を動かすことで、前向きに切り替えることができます。

この記事ではこの“反芻”と脳の状態の関係、そして心を落ち着かせ、前向きにスイッチするための方法をご紹介していきます。

 

体は安静でも脳はフル回転 脳のデフォルトネットワーク

私たちが横になっている安静時や、何もせずにぼーっとしている時、体を安静にしている時でも、脳は休まずにフル回転しています。

安静時の脳はデフォルトネットワークと呼ばれ、自分が過去にしたことを思い出したり、将来のことを思ったり、内側、つまり自分自身について思慮するプロセスの状態にあることが明らかになっています。

また、集中して課題に取り組んでいる時や、興味を持って趣味に熱中している時などはデフォルトネットワークの活動は低下し、課題を実行するための脳の状態が優位になることも分かっています。

うつ病患者ではデフォルトネットワークの活動が過剰

テュービンゲン大学の2017年の研究調査によると、うつ病患者の40%が安静時の自発的反芻を示しており、さらに非うつ病患者と比較し、うつ病患者では課題に取り組んでいる時でもデフォルトネットワークの活動が低下しにくいことが分かりました。

 

瞑想はデフォルトネットワークの活動を抑える

デフォルト状態を抑えるために効果的な方法の一つが瞑想です。

イスラエルのワイツマン科学研究所の研究によると、64歳で延べ2万時間もの瞑想を行なってきた人の脳では、デフォルトネットワークが活動していないことが明らかになりました。

日本でも心を穏やかに保ち、集中力を高めるために、座禅を組んだり瞑想を行なう人は多いですね。

ぼーっとして注意が分散した状態から1点に気持ちを集中することで、ネットワークの切替が可能になります。

 

自然の中で体を動かすことで脳内スイッチを切り替える

瞑想や座禅もスイッチを切り替えるためにおすすめの方法ですが、さらに気軽に同じ効果を得られる方法があります。

それは「自然の中で体を動かすこと」(グリーンエクササイズ)です。

自然の中の散歩がデフォルトネットワークの活動を抑止

2015年にスタンフォード大学で、ボランティアを景色の良い未舗装の道と交通量の多い道をそれぞれ歩く2つのグループに分け、ウォーキング前後の安静時の脳の活動状態を測定する実験が行なわれました。

その結果、景色の良い道を歩いたグループの人の脳では、自己批判や悲嘆、反芻と関わりのある脳の部分の活動が低下していることが明らかになりました。

さらに、景色の良い道を歩いたグループは、不安が和らぎ、くよくよと考える“反芻”の状態が消えたと答えた一方、交通量の多い道を歩いたグループではそのような効果が見られませんでした。

自然の中で体を動かすことで得られるデフォルトネットワークからの脳の切替は、医学的にも根拠のあるものと言えそうですね。

 

参考文献:ケリー・マクゴニガル「スタンフォード式 人生を変える運動の科学」 大和書房,2020年,p.212-223

Stanford University「Nature experience reduces rumination and subgenual prefrontal cortex activation」 PNAS,112,2015,p.8567-8572

University of Tuebingen「状態と特性反芻の指標としてのうつ病における異常な機能的コネクティビティ」 scientific reports,7,2017

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