TOP

運動は6週間続ければ習慣化する

2008年より始まった特定健診・特定保健指導により、生活習慣病が周知となりました。予防や改善のために食生活を見直すことや運動を始める方も多いようです。

しかし、健康のための運動というと、辛い、面倒だというイメージが先行してなかなか始められない方もいらっしゃるのではないでしょうか?

もしもあなたが運動によって生活習慣を改善したいなら、とにかくまず始めてみることをおすすめします。初めは気持ちがすすまないかもしれませんが、続けるうちに運動が日課となるはずです。

この記事では、運動嫌いの人でも6週間で夢中になれる、運動の秘密についてお伝えします。運動を始めるかどうかを迷っている人はぜひ参考にしてみて下さいね。

 

運動には常習性がある

常習性のあるものとしてよく知られているのが、コカインや覚醒剤、アルコールです。最近では過剰な糖分やパチンコの常習性も問題視されていますね。

常習性のあるものの摂取や過剰な行動は脳に変化を生じさせ、依存や中毒につながります。

依存や中毒の原因の一つとして、ドーパミンやノルアドレナリン、内因性カンナビノイド、エンドルフィンなどの脳内物質の過剰分泌が関係していると考えられています。

実はこの脳の反応、運動でも起こりうることが分かっています。

 

過度の運動によって、脳の中では薬物依存症と同様の変化が起こる

2009年に米国のタフツ大学のロビン・カナレク博士らが行なったラットを用いた研究では、運動を一定期間継続した場合、脳内では薬物依存症に似た変化が起こる可能性があることが分かりました。

この実験では、44 匹のオスのラットと 40 匹のメスのラットを数週間、ランニングホイールで走らせるグループと、ホイールのない部屋で運動不足の状態におくという2つのグループに分けました。

数週間ののち、すべてのラットに麻薬拮抗薬のナロキソンを与えました。

ナロキソンは薬物中毒者が摂取した場合、即座に薬物の禁断症状が表れる薬なのですが、ランニングホイールで運動を続けさせていたグループのラットのみが震え、身もだえ、歯をガタガタさせるなどの深刻な禁断症状を示したのです。

ただしロビン・カナレク博士は、この研究は“病的に過度は運動”の効果を調べたものであり、また運動によって引き起こされる薬物中毒に似た症状は強いモルヒネのような作用で薬物中毒のそれとは似て非なるものだと述べています。

 

特性をうまく利用して運動を日課に

また別の実験では、ラットを2週間走らせただけでは変化はなく、6週間を過ぎると走る距離を自主的に伸ばすことが分かりました。

ランニングなどの運動も6週間継続して行なうことにより、運動が苦手な人でも習慣化することが可能です。

運動を続けることで得られるランナーズハイ、そして続ければ自然に習慣化することができる運動の特性を上手に利用して、健康のための適度な運動を日課にしていきたいですね。

 

参考文献:ケリー・マクゴニガル「スタンフォード式 人生を変える運動の科学」 大和書房,2020年,p.42-58

ロビン・カナレク「ランニングと中毒 : 運動に基づく拒食症のラット・モデルにおける、促進された禁断症状」 Behav Neurosci,2009

wearaに関連する情報をブログでお届けします。