終夜睡眠ポリグラフ(PSG)検査で自分の睡眠を調べてきました
先日、都内某病院にて1泊2日の終夜睡眠ポリグラフ検査(以下、PSG検査)を受けてきました。
PSG検査とは、睡眠中のさまざまな生体活動を測定し、記録する検査です。睡眠の深さ、レム/ノンレム睡眠など、睡眠の状態が記録されるほか、「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」や「むずむず脚症候群」などの有無を検査することもできます。
PSG検査は、脳波・眼球運動・心電図・筋電図・呼吸曲線・いびき・動脈血酸素飽和度などの生体活動を、一晩にわたって測定する検査です。この検査により、睡眠時無呼吸症候群、周期性四肢 (しし) 運動障害、睡眠時随伴 (ずいはん) 症などの睡眠障害の診断が可能となります。また、睡眠の状態も測定できます。
病院の方に聞くと、睡眠時無呼吸症候群疑いで検査する中高年男性が多いそう。思い当たる節がある方はPSG検査を受けてみるといいかもしれませんね(数万円かかりますが…)。
今回受けてきたのは、睡眠障害がひどくて…というわけではなく、wearaの睡眠測定精度を高めるため。
検査時にwearaを装着して同時に睡眠を計測することで、PSG検査の結果とwearaの睡眠データの差分を較正(キャリブレーション)し、wearaの測定精度を高めようという狙いです。
実際のPSG検査とはどういうものなのか、その一部始終をレポートします!
※以下の内容は一例です。検査の流れ、所要時間、病院設備の内容等は病院によって異なります。
Contents
PSG検査の流れ〜準備編〜
19時30分 受付
受付で予約名を告げると、そのまま病院の個室へ案内されました。
部屋の中にはベッドとテーブルがあり、パジャマやタオルなどの宿泊セットが置かれていました。
また、部屋の奥のドアを開けると、ユニットバスのトイレとお風呂、洗面台があり、まるでビジネスホテルのような雰囲気。シャンプー・リンス、石鹸、くし、歯ブラシ、カミソリといったアメニティも揃っていました。
まずは入浴、歯磨き、お手洗いなどを済ませるため、検査担当者である臨床検査技師と時間を相談します。私は1時間いただくことにしました。
(写真は退室前に撮影したもの。入室時はもっときちんとベッドメイキングされていましたよ!)
20時30分 検査準備
入浴などを一通り済ませたあとは、さっそく検査の準備です。技師がてきぱきと大量のセンサーを私に装着していきます。
頭には脳波をはかるセンサー、鼻には呼吸をはかるセンサー、脚にはむずむず脚症候群かどうかを調べるセンサー…全身に10種類ほどのケーブル(っていうのでしょうか)がつながれました。
センサーをつけるときには肌や髪にクリームが塗られるため、起床後のシャワーを勧められました。
21時15分 測定開始
センサーの装着が完了したあとは眠るだけ。
早すぎる就寝時間に不安を覚えながら寝床につきました。
PSG検査の流れ〜就寝編〜
22時 お手洗いにたつ
ね、眠れない…。
普段0時〜1時ごろに就寝するので全然眠気が来ません!
しかも体には大量のセンサー。鼻やアゴにもついているので、その感触もなんとなく気になってしまいます。
結局22時過ぎにナースコールし(枕元に置いてくれていました)、一度トイレに行くことにしました。
お手洗いでもセンサーはつけたままになります。
そのため、センサーは装着したまま、センサーがつながっている計測器具のようなものを肩に抱えて(笑)、用を足します。
ベッドに戻り、臨床検査技師の方に眠れない旨を伝えると、睡眠導入剤(マイスリーでした)を持ってきてくれました。
最初に500mlペットボトルのお水もいただいているので、それにストローを差して、顎のセンサーが取れないように慎重にマイスリーを服用します…。
(動くときはこの計測器具のようなものを肩に抱えます)
22時40分 眠気がやってくる
マイスリーが効いてきて、ようやくウトウトし始めました。
最後に時計を見たのが22時40分頃。そこからは早く、入眠までの記憶はほどんどありませんでした。
5時15分 起床してシャワー
臨床検査技師が部屋にやってきて起こしてくれました。眠い…。
技師さんによると、23時頃に入眠し、その後は中途覚醒もなくぐっすり眠れていたようです。
全身のセンサーを外してもらい、シャワーでクリームを洗い流します。着替えやメイクもすませます。
6時30分 退院
特に退出時の手続き等はなく、検査は終了。病院を出て仕事に向かいました。
検査を受けたあとは
私がお世話になった病院では、検査結果は1週間程度(早ければ数日)で出るとのことでした。
1泊する必要がありますが、夜に入院して検査し、翌日の早朝に退院できるのはありがたいですね。
むしろ都心に1泊したことで翌朝の打ち合わせに行きやすかったので、会社勤めの方は会社近くの医療機関で検査を受けると翌日の出勤が楽だと思います。
今回は製品開発のためというちょっとイレギュラーな目的でしたが、自分の睡眠の特徴がわかりそうで検査結果が待ち遠しいです。
睡眠障害にお悩みでPSG検査に興味がある方は、一度医療機関に相談してみるとよいのではないでしょうか。